あなたの歯茎は大丈夫?歯周病の症状と早期発見のポイント
はじめに
歯周病は、初期の段階では自覚症状が少なく、日常生活の中で気づかないうちに進行してしまうことがあります。しかし、早期発見と、早い段階で適切な治療ができれば、重症化を防ぎ、健康な口腔内を維持することができます。この記事では、歯周病の症状のチェック方法や予防策についてもご説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
歯周病のチェックリスト
以下の項目に当てはまる場合は、歯周病の可能性があります。自分の口腔状態を確認してみてください。今の状態を確認してみましょう。当てはまる症状があれば、早めに歯科医院で検査することをおすすめします。
● 歯茎が腫れている、または赤くなっている
● 歯磨き時に出血がある
● 口臭が気になる
● 歯が揺れる、または噛み合わせが変わった
● 歯茎が後退している、または歯の根元が見えている
歯周病の進行段階・歯肉炎と歯周炎の違い
歯周病は、歯を支える組織(歯周組織)に細菌が侵入することで炎症を起こし、最終的には歯の喪失を引き起こす病気です。主な原因は、プラークと呼ばれる細菌の塊で、これが歯に付着して増殖することで炎症が発生します。歯周病は「歯肉炎」と「歯周炎」の2種類に分かれており、それぞれ症状が異なります。
歯肉炎は歯茎が赤く腫れ、ブラッシング時に出血しやすくなる初期の炎症です。この段階では痛みが少ないため、気づかないこともありますが、歯磨きや歯石の除去などの基本的なケアで改善することが可能です。一方、歯周炎は、炎症が深部の歯周組織へ進行し、歯茎だけでなく歯を支える組織や骨にまで炎症が及んだ状態です。この状態は、深い歯周ポケットが形成され、骨が破壊されることにより歯茎が下がり、歯がぐらついたり、最悪の場合は歯を失う可能性もあります。歯周炎の進行を防ぐには、早期の発見と治療が重要で、定期的な歯科検診と日常でのプラークコントロールの習慣が大切です。
歯周病の主な症状
歯肉炎の症状
● 歯茎の腫れや出血
歯磨きの際に歯茎から血が出ることがあるのは、歯ぐきの周りに付いている細菌(プラーク)に歯ぐきが反応している症状で、歯周病の初期症状です。これは、歯茎が炎症を起こしているためで、放置すると悪化する可能性があります。歯茎が赤く腫れている場合も要注意です。
● 口臭が気になる
プラークや歯石が大量に付着したままになっていたり、古い汚れが残ったままになってたりすると、不快な口臭が生じやすくなります。不衛生な口の中は、歯周病が起こりやすい環境でもあるため、口臭が気になったり、周囲の人から指摘されたりする場合には注意が必要です。
歯周炎の症状
● 歯茎の後退
歯茎が下がり、歯の根元が露出することがあります。これにより、見た目や噛み心地が変わり、むし歯のリスクも高まります。
● 痛みの症状
痛みが生じる場合は、かなり進行している可能性があるため、すぐに歯科医に相談しましょう。痛みは日常生活にも支障をきたし、ストレスの原因にもなります。
● 歯の揺れや噛み合わせの変化
歯がグラグラする、噛み合わせが変わるといった症状が現れると、病状が進行している可能性があります。これにより食事がしづらくなるだけでなく、他の歯にも影響が出ることがあります。歯周炎が進行し、歯を支える骨が失われることで、歯が抜け落ちることもあります。この状態になると治療が難しくなるため、早めの対応が必要です。
歯周病の症状が出た場合の対処法
もし歯周病の症状を感じた場合、早期に歯科医院を受診することが重要です。早期発見によって、軽度の治療で済む場合もあります。治療方法は、スケーリング(歯石除去)や歯周ポケットの洗浄、必要に応じて歯周外科手術が行われることがあります。また、症状が進行している場合は、外科的手術が必要になることがあります。早めの治療が、最終的には治療費を抑え、長期的な健康を守ることにつながります。
歯周病の予防策
プラークコントロールの習慣化
歯周病の予防にはプラークコントロールを徹底することが最も重要です。毎日の歯磨きでは、特に歯茎と歯の境目を意識して磨きましょう。また、歯と歯の間の清掃には、歯間ブラシやデンタルフロスを活用することをおすすめします。さらに、寝る前の歯磨きは特に丁寧に行うことが大切です。自分の磨き方や、汚れが残りやすい場所を確認するために、歯科医院での歯磨き指導を受けることもおすすめです。
喫煙習慣の改善・禁煙
喫煙は歯周病のリスクを高めるため、禁煙を考えることが健康的な選択です。喫煙をやめることで、歯茎の健康が改善されるとされています。
定期的な歯科検診
定期的に歯科医院を訪れ、プロのクリーニングやチェックを受けることが大切です。特に、年に2回は検診を受けることをおすすめします。定期的なクリーニングにより、プラークや歯石の沈着を防ぐことができます。
まとめ
歯周病は進行するまで自覚症状が少ないため、早期発見が重要です。日常的に自分の口腔状態をチェックし、異変を感じたら早めに歯科医に相談しましょう。健康な歯と歯茎を維持するためには、定期的なチェックと適切な口腔ケアが非常に重要です。今一度、口腔ケアを見直してみてください。健康な口腔環境を維持することは、全身の健康にもつながりますので、日頃からの意識を高めていきましょう。