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口呼吸がクセになるとどうなる?歯並び・かみ合わせへの悪影響とは

2025/05/16 ブログ

口呼吸がクセになるとどうなる?歯並び・かみ合わせへの悪影響とは

口呼吸がクセになるとどうなる?歯並び・かみ合わせへの悪影響とは

「子どもがいつも口を開けて呼吸している」

「口呼吸をしていると歯並びが悪くなるって本当?」

 「口呼吸が癖になると、どんな問題があるの?」

このような悩みをお持ちの保護者様は多いのではないでしょうか。実は、口呼吸は単なる癖として軽視できない問題で、お子様の歯並びやかみ合わせ、さらには全身の健康状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

正常な鼻呼吸と口呼吸の根本的な違い

人間の呼吸器官は本来、鼻から空気を取り込むように設計されています。鼻呼吸の場合、鼻腔を通る空気は適度に温められ、湿度が調整されます。さらに鼻毛や粘膜によって細菌やウイルス、ほこりなどの異物がろ過される仕組みになっています。また、舌が自然に上あごにつき、口の周りの筋肉バランスが適切に保たれるのです。

一方、口呼吸では冷たく乾燥した空気がそのまま口腔内に入り込みます。舌の位置が下がってしまい、口の周りの筋肉バランスが崩れてしまいます。この状態が続くと、お子様の成長過程において様々な問題が生じてきます。

口呼吸が歯並び・かみ合わせに与える深刻な悪影響

舌の位置変化による上顎発達の阻害

口呼吸を続けていると、舌の位置が本来あるべき上あごから下方に落ちてしまいます。舌は実際には上あごの成長を促進する重要な役割を担っているため、この位置の変化により歯が並ぶために必要なスペースが不足してしまいます。その結果、歯の重なり合いや八重歯といった問題が生じやすくなります。

筋肉バランスの変化による前歯への影響

口の周りの筋肉バランスが崩れることで、上の前歯を内側に押さえる唇の力が弱くなります。この状態が継続すると、出っ歯が進行する可能性が高まります。また、常に口が開いた状態が続くことで下顎の位置が不安定になり、受け口や上下の歯が噛み合わない開咬を引き起こすこともあります。

歯列全体への広範囲な影響

舌の位置変化は単独の歯だけでなく、歯列全体にも影響を与えます。歯列が狭くなったり、奥歯のかみ合わせに問題が生じたりと、お口全体のバランスを崩してしまうのです。特に成長期のお子様の場合、これらの変化は将来的により深刻な問題に発展する可能性があります。

口呼吸が引き起こす口腔環境の悪化

虫歯リスクの著しい増加

口呼吸により口の中が常に乾燥状態になると、唾液が細菌を洗い流す働きが大幅に弱くなります。細菌が繁殖しやすい環境が形成され、その結果として虫歯のリスクが増加します。唾液による中和作用が働かず酸性環境が続くことで、歯のエナメル質が溶けやすくなってしまいます。

歯周病の進行と口臭の発生

細菌の増殖により歯茎の炎症が起こりやすくなり、歯周病が進行する傾向があります。さらに口腔内の細菌バランスが崩れることで不快な口臭が発生し、お子様の社会生活にも影響を与える可能性があります。

口呼吸の主な原因を理解する

鼻・のどの疾患による影響

口呼吸の原因として最も多いのが鼻の疾患です。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、長期間続く鼻づまりなどにより鼻呼吸が困難になると、その代替手段として口呼吸が習慣化してしまいます。

特に小児期に多く見られるのが扁桃腺やアデノイドの肥大で、のどの通り道が狭くなることで鼻呼吸ができなくなります。この状態が長期間続くと、口呼吸が当たり前の状態として定着してしまいます。

習慣的要因による定着

幼少期からの癖や集中時の無意識な口呼吸が定着することも珍しくありません。一度習慣化すると、意識的に改善しようとしても自然に良くなることは非常に困難になります。読書や勉強中、テレビを見ているときなど、集中している際に無意識に口が開いてしまうパターンが多く見られます。

全身の健康への広範囲な影響

睡眠の質への深刻な影響

口呼吸のお子様は、睡眠中も口呼吸になりがちです。いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まり、十分な酸素を体内に取り込むことができません。睡眠の質が低下することで、日中の集中力や学習能力に悪影響を与え、起床時の口の渇きや喉の痛みも感じやすくなります。

脳の発達と認知機能への影響

体内に取り込む酸素量の減少により、脳の発達に影響する可能性があります。特に成長期のお子様にとって、適切な酸素供給は認知機能の発達において極めて重要な要素です。

免疫機能の低下

鼻呼吸で本来行われるべきフィルター機能が働かないため、細菌やウイルスが直接体内に侵入しやすくなります。その結果、風邪などの感染症にかかりやすくなり、免疫機能の低下につながります。

早期発見のための観察ポイント

保護者様がお子様の日常生活で注意深く観察していただきたいポイントがあります。普段から口が開いている状態や、集中している時に無意識に口が開いてしまう様子が見られないかチェックしてみてください。

食事中に口を閉じずに食べる習慣や、よだれが出やすい状態も重要な観察点です。睡眠時のいびきや朝起きた時の口の乾燥状態、寝相の悪さなども口呼吸のサインとして考えられます。

健康面では、頻繁に風邪をひく、集中力が続かない、疲れやすい、口臭があるといった症状も口呼吸と関連している可能性があります。

年齢別の改善方法と対策

幼児期における基礎的な習慣づけ

幼児期のお子様には、楽しみながら正しい呼吸を身につけていただくことが重要です。「口を閉じてね」という直接的な指示よりも、「ほっぺたを膨らませてみよう」など遊び感覚で促す方が効果的です。

食事の際には「モグモグ」と音を立てないように、ゆっくりと咀嚼するよう伝えることで、自然に口を閉じる習慣を身につけることができます。鼻呼吸を意識できるような歌や遊びを日常生活に取り入れることも有効です。

学童期における積極的な機能訓練

学童期は顎の成長が活発な時期であり、口呼吸の影響も大きく現れやすい一方で、改善効果も最も高い重要な時期です。舌や口周りの筋肉を鍛える訓練により、正しい舌の位置や口唇の閉鎖を身につけることができます。

舌先を上あごの天井部分につける練習や、舌を前後左右に大きく動かす運動を継続的に行います。口を「イー」「ウー」と交互に大きく動かしたり、頬を膨らませて一定時間キープしたりする運動も効果的です。

「あいうべ体操」として知られる、「あ」「い」「う」「べ」と口を大きく動かす運動を朝晩に実施することで、口周りの筋肉強化につながります。これらの訓練は親子で楽しみながら毎日継続することが重要です。

青年期・成人期における継続的な改善努力

この時期においても、筋肉を鍛える訓練により口呼吸を改善することは十分可能です。ただし、すでに生じた歯並びの問題については専門的な矯正治療が必要になる場合があります。

生活環境の整備と日常的な配慮

鼻呼吸しやすい環境作り

お子様が鼻呼吸しやすい環境を整えることも重要な要素です。部屋の湿度を適切に保ち、ハウスダストやアレルゲンを減らす掃除を心がけることで、鼻づまりの原因を除去できます。

空気清浄機の活用により、花粉や細菌を除去し、清潔な空気環境を維持することも効果的です。アレルギー性鼻炎がある場合は、専門医による適切な診断と治療を受けることが必要です。

日常生活での意識的な取り組み

読書や勉強中、テレビを見ているときなど、無意識に口が開いていないか定期的にチェックすることが重要です。家族全員で口呼吸改善に取り組む雰囲気を作ることで、お子様も自然に意識するようになります。

専門的な治療による根本的な改善

医科との連携による原因治療

自宅での改善努力だけでは限界がある場合は、専門家による適切な治療が必要です。耳鼻咽喉科では、アレルギー性鼻炎の薬物療法や副鼻腔炎の治療、アデノイドや扁桃腺肥大の手術的治療などが行われます。

小児歯科での包括的な治療

口腔筋機能療法では、舌や口周りの筋肉を正しく使えるようにする専門的なトレーニングが実施されます。個別の症状に合わせたオーダーメイドの訓練プログラムにより、効果的な改善が期待できます。

機能的矯正装置の活用も有効な選択肢です。プレオルソ治療では、就寝時に装着する装置により口周りの筋肉機能を高め、舌の位置を適切に導く効果があります。口呼吸、指しゃぶり、舌の位置の悪さなどの習慣的な問題を包括的に改善することが可能です。

拡大装置による治療では、上顎を適切に拡大し、鼻呼吸をしやすくします。歯が並ぶスペースを確保し、成長期の自然な発育を促進する効果も期待できます。

早期対策の重要性とその効果

口呼吸の問題は、早期の対策が極めて重要です。お子様の顎や顔の骨は成長過程にあるため、適切な時期に介入を行うことで、正常な発育を効果的に促すことができます。

成長期の旺盛な発育力を治療に活かすことで、非侵襲的な治療により効率的な改善が期待できます。将来的な歯並びや噛み合わせの深刻な問題を未然に防ぐことも可能です。

一方、思春期以降になると骨の成長がほぼ完了しているため、治療が複雑になったり、より長期間の治療が必要になったりする場合があります。場合によっては外科的な介入が必要になるケースもあります。

当院での総合的なサポート

当院では、口呼吸の改善指導から歯並びの矯正治療まで幅広く対応しております。矯正を専門とする歯科医師が在籍しており、お子様の成長段階に応じた最適な装置をご提案いたします。

可能な限り歯を抜かない方針で治療を行い、痛みに配慮した治療を心がけております。新患・急患も即日対応しており、緊急時にも安心してご来院いただけます。

定期検診での口腔状態のチェックや、成長に合わせた治療計画の調整、家族へのホーム指導、他科との連携による包括的な治療など、継続的なサポートを提供しております。

まとめ

口呼吸は歯並びやかみ合わせ、お口全体の健康に大きな影響を及ぼす可能性がある重要な問題です。特にお子様の場合、成長期に適切な対策を行うことで将来的な深刻な問題を予防することができます。

口呼吸や歯並びに関するご心配がございましたら、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。お電話またはWEB予約にて承っており、当日急患も対応可能です。

お子様の健やかな成長と素敵な笑顔のために、私たちは全力でサポートいたします。定期検診も忘れずに受けていただき、お子様とご家族の笑顔のために、当院は常にお手伝いさせていただきます。

早期の対策が、お子様の将来の健康と笑顔につながります。一緒に、お子様の明るい未来を築いていきましょう。