子どもの歯列矯正、費用と期間は?専門医が答える早期治療のメリット
「子どもの歯並びが気になるけど、いつ始めるのがいいの?」 「費用が心配…」 「矯正は痛くないのかな?子どもが怖がっていて…」
矯正歯科医として、このような保護者の方々のご相談をたくさん受けてきました。お子さまの健やかな成長のために、歯列矯正について詳しくお話ししていきましょう。
お子さまの歯列矯正、始めるタイミングは?
「早すぎても意味がない?」「遅すぎると手遅れ?」 多くの保護者の方が、始めるタイミングに悩まれています。
実は、歯並びの問題は早ければ3〜4歳頃から見えてきます。ただし、すぐに治療が必要というわけではありません。お子さまの成長に合わせて、最適なタイミングを見極めることが大切です。
一般的な目安として、次のような時期がポイントとなります。
乳歯から永久歯への交換期(7〜8歳頃): この時期は、歯並びの土台となる顎の成長を誘導しやすい大切な時期。早期発見・早期治療のメリットが大きいケースも多いんです。
永久歯が生えそろう頃(12〜13歳頃): 多くのお子さまが矯正を始める一般的な時期です。成長期と重なるため、治療効果が出やすいという特徴があります。
早期治療のメリット
「まだ小さいのに、早すぎないかな?」 そんな心配の声もよく聞かれます。でも、早期治療には大きなメリットがあるんです。
顎の成長をサポート: お子さまの顎は成長途中。この時期に適切な治療を行うことで、歯並びの土台となる顎の成長を良い方向に導くことができます。
治療期間の短縮: 早期に対処することで、将来的な治療期間を短縮できる可能性が高まります。
心理的な負担が少ない: 小さい頃から少しずつ慣れていくことで、治療への恐怖心も少なくなりやすいんです。
気になる費用について
歯列矯正の費用は、お子さまの症状や治療法によって大きく異なります。一般的な目安をお伝えしましょう。
部分矯正(1年〜1年半): 20万円〜40万円程度 特定の歯だけを治療する場合の費用です。
全体矯正(2年〜3年): 40万円〜80万円程度 お口全体の歯並びを整える場合の費用です。
※これらは一般的な目安であり、実際の費用は症状や治療方法によって変動します。
多くの矯正歯科では、分割払いや医療ローンなど、ご家族の経済的な負担を考慮した支払い方法を用意しています。まずは気軽に相談してみてください。
治療期間はどのくらい?
治療期間も、お子さまの症状や成長に応じて変わってきます。
部分矯正:1年〜1年半程度
全体矯正:2年〜3年程度
ただし、これはあくまでも目安。お子さまの成長速度や、歯の動きやすさには個人差があります。
また、定期的な通院が必要となります。一般的に、1ヶ月に1回程度の通院となりますが、学校行事などにも配慮して予約を組むことができます。
お子さまへの配慮と工夫
「痛みが心配…」「学校生活に影響はないのかな?」 保護者の方からよく聞かれる心配事です。
痛みについて: 装置を付けた直後や調整後に、軽い違和感を感じることはありますが、数日で慣れてきます。痛み止めが必要になることは、ほとんどありません。
学校生活への影響: 給食も普通に食べられます。運動や部活動も、ほとんどの場合制限なく参加できます。
矯正装置の種類も、お子さまの年齢や生活スタイルに合わせて選べます。目立ちにくい装置や、取り外しができる装置など、様々な選択肢があります。
矯正治療成功のための3つのポイント
1. 定期的な通院をしっかりと: 予約通りの通院が、治療期間を短縮する近道です。
2. 毎日のケアを怠らない: お子さまと一緒に、歯磨きの習慣を楽しく身につけていきましょう。
3. 前向きな気持ちを大切に: 「きれいな歯並びになるよ」と、お子さまを励ましながら進めていくことが大切です。
おわりに〜保護者の方へのメッセージ
お子さまの歯列矯正は、確かに時間もお金もかかります。でも、それは将来のお子さまへの大切な投資です。
きれいな歯並びは、単に見た目の問題だけではありません。かみ合わせの改善により、食事をおいしく食べられるようになったり、発音がクリアになったり、自信に満ちた笑顔で人と接することができるようになります。
まずは気軽に相談してみてください。お子さまの笑顔のために、私たち専門医が全力でサポートさせていただきます。