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歯の神経は本当に抜くべき?根管治療が必要な症状と判断基準

2025/08/26 ブログ

歯の神経は本当に抜くべき?根管治療が必要な症状と判断基準

「歯の神経を抜くって言われたけど、本当に必要なの?」

「神経を抜いたら歯が弱くなるって聞いたけど大丈夫?」

「根管治療って何をするの?痛いの?」

歯科医院で「神経を抜く必要があります」と言われると、多くの方が不安を感じるのではないでしょうか。歯の神経(歯髄)は一度失うと元には戻らないため、本当に抜く必要があるのか、他に方法はないのか気になりますよね。

この記事では、根管治療が必要になる症状や判断基準について詳しく解説します。適切な知識を持って、ご自身の歯の健康について考えてみましょう。

 

歯の神経(歯髄)とは?


歯の神経は正式には「歯髄(しずい)」と呼ばれ、歯の中心部にある大切な組織です。神経だけでなく、血管やリンパ管も含まれていて、歯にとってとても重要な役割を担っています。

歯髄は歯に栄養を運んだり、細菌が入ってくるのを防いだり、異常があると痛みで教えてくれたりします。つまり、歯髄があることで歯は「生きている」状態を保てるんです。だからこそ、できる限り歯髄を残すことが大切なのです。


根管治療が必要になる症状


こんな症状が出たら、根管治療が必要かもしれません。放っておくと歯を失うことにもなりかねないので、早めにご相談ください。


冷たいものや温かいものがしみて痛む

アイスクリームを食べたり、熱いコーヒーを飲んだりしたときに、歯がキーンと痛むことってありますよね。でも、ただの知覚過敏と歯髄炎では大きな違いがあります。

知覚過敏なら、冷たいものから離れればすぐに痛みは引きます。でも歯髄炎の場合は、刺激がなくなった後も10秒以上ズキズキ痛みが続くんです。「あれ?いつもと痛み方が違うな」と感じたら要注意です。


何もしていなくても激しく痛む

これはかなり進行した状態のサインです。夜中に歯の痛みで目が覚めてしまったり、仕事中も痛くて集中できなかったり、市販の痛み止めを飲んでもあまり効かなかったりする場合は、緊急性が高い状態です。

この段階になると、歯髄の炎症がもう元に戻らない状態になっている可能性が高く、根管治療が必要になることがほとんどです。


噛むときに痛みを感じる

食事のときに特定の歯で噛むと痛い、硬いものが噛めない、歯が浮いたような感じがするといった症状は、感染が歯の根の先まで広がっているサインです。

これは「根尖性歯周炎」という状態で、歯髄の感染が歯の根を通って、歯を支えている組織にまで影響している状態なんです。


歯茎が腫れて押すと痛む

歯の根の先の部分の歯茎が腫れて、指で押すと痛む場合は、根の先に膿がたまっている可能性があります。歯茎にできものができたり、膿が出てきたり、口臭が気になったりすることもあります。

これは感染が歯の外側にまで広がっている深刻な状態で、「根尖膿瘍」と呼ばれます。


根管治療が必要かどうかの判断基準



歯科医師はどうやって「根管治療が必要」と判断するのでしょうか?実は、いくつかの検査を組み合わせて総合的に判断しているんです。


問診と視診による初期評価

まずは患者さんのお話をじっくり聞きます。「いつから痛むの?」「どんなときに痛む?」「痛みの強さはどれくらい?」といった質問で、症状の詳細を確認します。

そして、実際にお口の中を見て、虫歯の大きさや深さ、歯の色の変化、歯茎の腫れなどをチェックします。大きな虫歯があっても、まだ神経が生きている可能性もあるので、見た目だけでは判断できないんです。


レントゲン検査による内部構造の確認

レントゲンは根管治療の診断にとても重要な検査です。歯の中の様子や根の形、根の先に病気がないかなどを確認できます。根の先に黒い影が写っていたら、感染によって骨が溶けている証拠。これは根管治療が必要なサインです。


歯髄診断検査による神経の状態確認

神経が生きているかどうかを調べる検査もあります。冷たいスプレーや温かい材料を歯に当てて反応を見る「温度テスト」、微弱な電流を流す「電気歯髄診断」、器具で歯を軽く叩く「打診テスト」などです。

健康な神経なら瞬間的に痛みを感じますが、炎症を起こしていると激しい痛みが続き、神経が死んでいると全く反応がありません。


歯科用CT検査による詳細な診断

最新の歯科用CTなら、普通のレントゲンでは分からない細かい部分まで立体的に見ることができます。根の形の複雑さ、根管の数、感染の範囲、周りの骨の状態などが正確に分かるんです。

特に奥歯は根の形が複雑なことが多いので、CT検査があると治療の成功率がぐっと上がります。


神経を残せる場合もある


「根管治療=神経を抜く」というイメージがありますが、実はすべてのケースで神経を完全に取り除く必要があるわけではありません。状況によっては神経を残せることもあるんです。

軽度の歯髄炎なら、神経を残せるかもしれません。これは初期段階で、虫歯による刺激で歯髄が軽く炎症を起こしているものの、原因を取り除けば元に戻る可能性があります。虫歯を丁寧に取り除いて、特殊な薬で歯髄を保護することで神経の機能を維持できることがあります。

部分的な処置として、歯髄の一部だけが感染している場合は、その部分のみを取り除いて、健康な部分を残す方法もあります。特に若い方の場合は効果的です。

一方で、完全な根管治療が必要なのは、歯髄全体に感染が広がった場合や、神経が完全に死んでしまった場合です。この段階では、感染した歯髄をすべて取り除いて、根管の中をしっかり掃除・消毒する必要があります。


まとめ


歯の神経を抜くかどうかの判断は、症状の程度や検査結果を総合的に見て決められます。できるだけ神経を残すのが理想ですが、感染が進んでいる場合は、歯を失わないために根管治療が必要になります。

当院では歯科用CTやルーペ(拡大鏡)などの最新設備を使って、目では見えない細かい部分まで正確に診断・治療を行っています。患者さんの大切な歯をできるだけ残すために、精密で安全な治療を心がけています。

歯の痛みや違和感を感じたら、症状がひどくなる前に早めにご相談ください。根管治療について不安なことや分からないことがありましたら、お気軽に当院までご相談ください。患者さん一人ひとりの状態をしっかり診査して、最適な治療方針をご提案します。