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虫歯の進行速度はどのくらい?放置すると危険な理由とは

2025/05/12 ブログ

虫歯の進行速度はどのくらい?放置すると危険な理由とは

虫歯の進行速度はどのくらい?放置すると危険な理由とは

「歯が少し痛いけど、忙しくて歯医者に行く時間がない…」

「虫歯ができても、痛くなければ大丈夫?」

「虫歯の進行って、どのくらいのスピードなの?」

こんな疑問や不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか。当院では、このような質問を日々たくさんいただいています。虫歯は進行するスピードや症状に個人差がありますが、放置すると取り返しのつかない事態を招くことも。今回は、虫歯の進行速度と放置することの危険性についてお伝えします。

虫歯の進行段階とそのスピード

虫歯は一般的に、以下の4つの段階で進行していきます。

C1(初期虫歯):エナメル質の段階

虫歯の初期段階では、歯の表面を覆うエナメル質が溶け始めます。この段階では、ほとんど自覚症状がなく、歯科医院での定期検診でないと発見が難しい場合もあります。

・進行スピード:数か月~1年程度

・症状:白や茶色の斑点が現れる程度で、痛みはほとんどない

・治療法:フッ素塗布や再石灰化を促す処置で回復可能

実はこの段階であれば、適切なケアによって虫歯を元に戻せる可能性があります。しかし、多くの方はこの段階で気づかないため、次の段階へと進行してしまいます。

C2(中等度虫歯):象牙質の段階

エナメル質を超えて象牙質まで達した虫歯です。この段階になると、冷たいものや甘いものがしみるなどの症状が現れ始めます。

・進行スピード:半年~1年程度

・症状:冷たいものや甘いものがしみる、軽い痛みを感じることもある

・治療法:虫歯部分を削り、詰め物が必要

象牙質は神経に近いため、この段階から自覚症状が出やすくなります。しかし、「たまにしみる程度」と放置してしまうと、さらに深部へと進行してしまいます。

C3(重度虫歯):歯髄に近い段階

虫歯が象牙質を深く侵食し、歯の神経(歯髄)に近づいた状態です。激しい痛みを伴うことが多く、生活にも支障が出始めます。

・進行スピード:数週間~数か月

・症状:ズキズキとした痛み、温かいものでも痛む、夜間の痛みが強い

・治療法:神経を残せるかどうかの判断が必要、根管治療(神経を取る治療)が必要な場合も

この段階になると、痛みから逃れるために歯科医院を受診される方が多いです。しかし、この段階では治療が複雑になり、治療期間も長くなりがちです。

C4(末期虫歯):歯髄感染・根尖病巣の段階

歯の神経が死んだり感染したりして、根の先に膿の袋(根尖病巣)ができる段階です。痛みが一時的に和らぐことがあるため、「治った」と勘違いされがちですが、実は最も危険な状態です。

・進行スピード:感染の広がりにより数日~数週間で急速に悪化することも

・症状:歯茎の腫れ、膿の排出、顎や顔の腫れ、発熱など全身症状が出ることも

・治療法:根管治療(複数回の通院が必要)、場合によっては抜歯

虫歯の進行速度に影響する要因

虫歯の進行速度は、一人ひとり異なります。以下の要因が影響します。

1. 唾液の量と質

唾液には虫歯菌の活動を抑制する作用があります。唾液の分泌量が少ない方や、唾液の質が変化している方(薬の副作用や加齢による影響など)は、虫歯が進行しやすい傾向があります。

特に夜間は唾液の分泌量が減少するため、就寝前の歯磨きが特に重要です。

2. 食習慣

糖分の摂取頻度が高い方は、虫歯のリスクが高まります。特に間食が多い方や、甘い飲み物をこまめに飲む習慣のある方は注意が必要です。

一度の食事で大量の糖分を摂るよりも、少量でも頻繁に糖分を摂ることの方が、虫歯のリスクは高まります。

3. 口腔内の環境

既存の詰め物や被せ物の周囲、歯と歯の間、歯と歯茎の境目など、歯ブラシが届きにくい場所は、虫歯が進行しやすい傾向があります。

また、歯並びが悪く、歯磨きが難しい場合も、虫歯のリスクが高まります。

4. 全身の健康状態

糖尿病などの全身疾患がある方や、免疫力が低下している方は、虫歯が進行しやすくなります。また、ストレスや睡眠不足なども、間接的に虫歯の進行に影響することがあります。

虫歯を放置する危険性

虫歯を放置することには、様々なリスクが伴います。

1. 治療が複雑になり、費用と時間がかかる

初期の虫歯であれば、簡単な治療で済むことが多いですが、進行すると根管治療や被せ物が必要になり、治療回数も増加します。結果的に、費用も時間も多くかかることになります。

2. 歯の喪失リスク

最終的に虫歯が重度になると、歯を残せなくなる可能性があります。特に臼歯(奥歯)を失うと、咀嚼機能が低下し、食生活にも大きな影響が出ます。

3. 周囲の歯への影響

一本の虫歯を放置すると、周囲の健康な歯にも負担がかかります。また、虫歯菌が口腔内に増えることで、新たな虫歯ができるリスクも高まります。

4. 全身への影響

重度の虫歯による感染は、時に全身に広がることがあります。特に、心臓や腎臓に問題のある方は注意が必要です。また、慢性的な口腔内の炎症は、糖尿病や心疾患、認知症などのリスク因子にもなり得ます。

早期発見・早期治療のメリット

虫歯の早期発見・早期治療には、多くのメリットがあります。

1. 痛みや不快感を最小限に

初期の段階で治療を行えば、痛みや不快感を最小限に抑えられます。無痛治療も実施しやすい段階です。

2. 治療費の削減

初期虫歯であれば、保険適用の範囲内で簡単な治療が可能なケースが多いです。進行すると、保険適用外の治療が必要になったり、複数回の通院が必要になったりと、経済的な負担が大きくなります。

3. 自分の歯を長く保つことができる

早期に適切な治療を受けることで、自分の歯を長く保つことができます。歯は一度失うと元には戻りません。自分の歯で食べる喜びを長く維持するためにも、早めの治療をおすすめします。

予防と早期発見のために

 

虫歯を予防し、早期発見するためには、以下の取り組みが効果的です。

1. 定期的な歯科検診

半年に1回の定期検診をおすすめします。初期の虫歯は自覚症状がほとんどなく、プロの目で確認する必要があります。当院では、精密な検査機器を用いて、肉眼では見えないような初期虫歯も発見できるよう努めています。

2. 適切なセルフケア

正しい歯磨き方法と、歯間ブラシやフロスなどの補助用具の使用が重要です。また、フッ素配合の歯磨き粉の使用も効果的です。当院では、一人ひとりの口腔状態に合わせた、最適なセルフケア方法をご提案しています。

3. 食習慣の見直し

糖分の摂取頻度を減らし、バランスの良い食事を心がけましょう。間食をする場合は、時間を決めて一度に済ませるなどの工夫も一つの方法です。

おわりに

虫歯の進行速度は個人差がありますが、放置することによるリスクは誰にでも当てはまります。「痛くなってから」ではなく、「痛くなる前に」歯科医院を受診することが、結果的には最も賢明な選択です。

当院では、痛みの少ない治療を心がけ、患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療計画をご提案しています。「虫歯かな?」と少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。